ゴルフ練習場ネット用鉄塔の倒壊!

巨大台風で倒れ、隣接住宅を巻き添えにして押しつぶします。

誰が責任を負うのでしょうか?

第709条【不法行為による損害賠償】

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、

これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

自然災害、それも何十年に1度の巨大台風です。

天災なら過失を立証するのは難しいのが普通。

そこで別の条文を探すと「工作物の無過失責任」があります。

第717条【土地の工作物等の占有者及び所有者の責任】

1) 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、

その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。

ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、

所有者がその損害を賠償しなければならない。

2) 前項の規定は、竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合について準用する。

3) 前二項の場合において、損害の原因について他にその責任を負う者があるときは、

占有者又は所有者は、その者に対して求償権を行使することができる。

鉄塔という「工作物」の設置保存に「瑕疵」があれば、オーナーが無過失でも責任を問えます。

逆読みすると、瑕疵(通常有すべき安全性を欠くこと)がなければ責任を問えず賠償もなし。

だからゴルフ練習場の弁護士は、「天災だから法的賠償責任はない!」と言い、

オーナーは「すみません」と頭を下げるだけ。火事のもらい火と同じ。

つぶされた住宅所有者に保険がなければ「運が悪い」と泣き寝入り。

瑕疵の有無は、最終的に裁判官の判断となります。

それは建築基準法適合か、風速何メートルの風に耐える設計か等々で・・・。

普通の台風ぐらいで倒れる鉄塔なら「瑕疵」ありだとしても、

何十年に1度の巨大台風では「瑕疵」なのか、それとも「不可抗力」なのか?

ゴルフ練習場が5軒並び立ち、全てで倒れれば「不可抗力」と裁判官はまず考えるはず。

でも4軒無事で1軒だけなら「瑕疵」・・・?

周辺に他ゴルフ練習場も鉄塔もなければ裁判官は悩むはずです。

訴えるなら「台風前に鉄塔のネットを下ろさなかった(下ろせない構造?)所有者の過失」か、

「ネット用鉄塔の瑕疵」か・・・?

   

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